415 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 13:45:42 ID:CxfMlkWe お待たせ〜 ニ藍の夜に(後編) できました// 誰も待ってねーよ って?   気にしない ヘレン&デネヴvsクレア&?  エロ有り 416 :ニ藍の夜に (後編)1:2007/08/28(火) 13:46:57 ID:CxfMlkWe すっかり日も落ち、修行を終えたクレアは自室で疲れた身体を休めていた。 突然コンコン、とドアを叩く音がする。こんな時間に誰だろうかと首を傾げる。 「どうぞ」 ガチャッとドアが開き、入ってきたのはヘレンとデネヴだった。 「ウィース」 「邪魔するぞ」 この二人が来るなんて珍しいな。クレアが疑問に思っていると、それを察したヘレンがクレアの肩に手を掛けてきた。 「何であたしらが来たのかと言うと、実はお前に頼みっていうか…まぁそんなのがあってな」 「そう言う事だ」 デネヴは相槌を打つ。 「何だ?」 クレアは怪訝そうな顔をする。と、その時だった。 「?!」 ヘレンはクレアの唇に自分の唇を押しあてた。そしてそのままクレアをすぐ後ろにあったベッドに押し倒す。 「はい、そこまで」 三人の内の誰でもない声に驚き、ヘレンは身体を起こした。 「お前ら、現行犯だ」 そう言ってベッドの後ろから出てきたのはミリアだった。 「なっ?!何で姉さんがここに?!」 「ある奴が教えてくれてな」 『ユマさんがお二人に襲われたって言ってました(吐かせたんだけど…)。次はクレアさんって。このままではいけないと思います(ユマさんは私だけのものですから)。』 「(ユマの野郎〜告げ口しやがったな!)くっそ〜。クレアもぐるだったのかよ」 「(シンシア…ってとこか…)やられたな…。で、私達はどうなる?このまま黙って帰すつもりはないんだろ」 デネヴはため息をつく。 「まぁな、罰は受けてもらう。そうだな…今夜は寝かさない、ってのはどうだ?」 「ぁ…あはは、姉さんそれ受けるぜ」 デネヴは何がそんなに可笑しいのか腹を抱えて笑うヘレンを肘で小突く。 「…おい、ミリアは本気らしいぞ」 「はっ?!」 言われてミリアを見てみると、その目に偽りはなかった。 「う…そ、だろ」 417 :ニ藍の夜に (後編)2:2007/08/28(火) 13:48:06 ID:CxfMlkWe 「クレア」 ミリアに呼ばれ、今まで黙って様子を見ていたクレアは今度は逆にヘレンをべッドに押し倒す。 「おっ、おい!…んっ」 ヘレンの口をクレアの唇が塞ぐ。ナンバーは自分より下とはいえ、実力ではクレアには適わない。分かってはいても何とか振り解こうともがく。 「ヘレン…諦めろ」 そう言ったデネヴは既にミリアによって壁に押し当てられていた。運良く逃げれても幻影で直ぐに捕まるのが目に見えているからか、無駄な抵抗はしない。 「んんん−−−!」 クレアはヘレンの口を塞いだまま、手を下腹部に伸ばし服の上からその部分に軽く触れる。ヘレンは足を閉じようとするがクレアの身体が間に入り、どうしようもない。 突起がある箇所を爪で引っ掛かかれると、身体が仰け反る。強弱をつけて刺激され、服に染みが広がった。クレアは手早く下半身の布を取り去り、甘い匂いを発するそこを直に触る。 ミリアはデネヴの堅く結んだ唇を甘噛みし、口を開かせると自らの舌をねじ込む。 「はっ…ん、…っ」 舌を弄ばれながら、デネヴがヘレンを見るとクレアに必死にしがみついていた。どうやら身体の欲情に耐えられなかったらしい。 「こっちも始めるか?」 ミリアはデネヴの華奢な身体を露にさせる。 「きれいだな…」 膨らみを軽く押すと、直ぐに先端が反応した。堅くなったそれを舌で転がす。 「っ…」 快感に耐えるように目を瞑ると、ヘレンの発するピチャピチャという水音が嫌でも耳に入り下半身が疼き出す。更にミリアの指がそこに触れ、蜜が太腿を伝った。 「っん…あ…ぁ」 クレアの細い指がヘレンの内壁を刺激する。蜜が止め処なく溢れる。 「…ク…レア」 思わず名を呼ぶと、クレアはまるでなだめるように口付けしてくる。 418 :ニ藍の夜に (後編)3:2007/08/28(火) 13:48:49 ID:CxfMlkWe 「…っく、ぁ…あ」 ヘレンの耳にデネヴの喘ぎ声が飛び込んでくる。僅かに残った自我で壁際のデネヴを見る。デネヴは激しく攻められているようで、壁からずり落ちそうになる腰をミリアの腕が支えていた。 ミリアの指は確実に女の感じる所を突いてくる。あまりの恍惚感に声を荒げてしまう。 ベッドの上のヘレンと目が合う。お互い絶頂が近いようだった。 ミリアは指を動かす速度を上げ、クレアは中を刺激しながらも親指を充血した突起に当てる。 「っあ…あ…っーーー」 二人は同時に達した。 それから二人は何度も上り詰めさせられ、快感に溺れた。そしてそれは空が白み始めるまで続いた。 「…これで良かったのか?」 クレアはヘレンの蜜でまみれた手を拭きながら尋ねる。 「この二人は口で言っても全然反省しないからな…。厳しいようだが、身体で分からせてやるのが一番だろ」 ミリアは壁際にぐったりと横たわるデネヴの隣に腰を下ろした。 「お前達はいつになったら改心してくれるんだ?いつまでも私の手を煩わせないでくれよ」 そう言ってデネヴの頭をクシャッと撫でたミリアの表情は穏やかだった。 「髪を…乱すな」 動かない身体で僅かに顔をミリアに向けたデネヴの声は掠れていた。ミリアはククッと小さく笑い、デネヴをヘレンの寝ているベッドに運ぶ。 「…ヘレン、平気か?」 クレアはピクリとも動かないヘレンに声をかける。 「平気…な訳ねーだろ。指一本動かねーぜ…」 目だけでクレアを見る。ミリアはデネヴをヘレンの横に寝かせた。 「そうだろうな。安心しろ。今日は食料を確保しに行くから、お前達は留守番してればいい」 汗ばんだヘレンの額に優しく手を置き微笑むと、クレアと共に部屋を後にした。 419 :ニ藍の夜に (後編)4:2007/08/28(火) 13:49:34 ID:CxfMlkWe 二人の居なくなった部屋でヘレンとデネヴは力なく天井を見つめていた。 「くっそ〜…」 「お前に付き合うと本当ろくな事にならないな…」 「うるせーよ…だったら付き合うな」 「訓練生の頃からだからな…もう慣れたさ」 「あ〜そうですか」 「……」 「デネヴ?もう寝たのか?」 「うるさい奴だな。寝かせてくれ」 「あのな…あたし…」 「…何だ?」 「デネヴと…同期で良かったと思ってるから」 「?!」 「……」 「い…行き成り何を言っている」 「……」 「でも…まぁ、私もその…、そう思っているよ」 「……」 「…ヘレン?」 「……」 「ね…寝るな。こんな事いうのに、私がどれだけ恥ずかしいと思ってるんだ」 「……」 「ま…いいか」 デネヴはヘレンの穏やかな寝息を聞きながら、自らも眠りに落ちた。 end 420 :ニ藍のあとがき:2007/08/28(火) 13:56:08 ID:CxfMlkWe 本当はコレ ヘレ&デネ×ユマ で完結のつもりだったんだけど 先に面白半分で書いた黒シンシアを投下してしまったので これじゃ薄いと思い  ヘレンが 次はクレア とか言ってるし続き書くかな〜って感じで始めたら これじゃユマのと変わらない!ってなって ミリア出してお仕置き偏になった… 次は訓練生時代のを書きたいんだけど クレ エレナ ヘレ デネ  ミリ ヒル どれがいい? 先着一名! 421 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 14:21:29 ID:U3rID95Z おおっ、毎日投下あって嬉しいな。 前のユマ受け話も良かったけど、クレア攻めに開眼しそうです。 ミリア姐さんにお仕置きされるシチュも新鮮だ。さすがだー 黒シンシアの(ユマさんは私の)にも萌えますた。 訓練生時代のなら、ヘレンとデネヴのお話も読んでみたいな〜なんて 422 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 14:34:35 ID:O/Wu4b/n 乙! ぶった切りで悪いんだけど、12巻のあらすじの前のルシエラの覚醒体、股間に何かあるよね? はっきりと栗が描いてあるなんてまさかあるわけないと思いつつも… 戦士時代ラファエラと触りっこしてた結果だったら萌えるな。 なんて考えちゃって鬱orz 423 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 14:34:37 ID:CxfMlkWe >>421 ども// ヘレ×デネ 了解しました. 私がこの二人好きだからか分からないけど 動かしやすい二人なんだよね ちなみに シリアス系になると思うので御了承を… 424 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 14:40:13 ID:U3rID95Z やったぁー。 自分もヘレンとデネヴは大好きっす。シリアスも好物です。楽しみにしております〜 426 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 15:05:18 ID:Ko9o9YdV 職人さま乙でございますわ G×J! ↑ガラ×ジーン下さいの略 427 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 15:08:56 ID:CxfMlkWe >>426 なんだ それは?!ww 実はそのカプも書き途中… 先に ヘレ×デネ 書くって言っちゃったから  その後でもよければ… 428 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 15:30:33 ID:1PfLUOcN >>413 密かに楽しみにしています 煙草じゃなくてチュッパチャプスがイイw レイチェルは幼いと少年で年取ったらオサーンになるのねww 429 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 18:22:18 ID:Ko9o9YdV 姫と騎士で予告来てる 待ちます忠犬のように >>413 真ん中の制服がNo.2だろw 430 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 19:05:39 ID:5SbZOEvg 最近デネヴが受けに見えてきた件について 431 :河乃:2007/08/28(火) 19:16:02 ID:2NKyWcOm 413氏に倣ってレイとオードリ描いてみた http://www.imgup.org/iup451880.jpg.html 433 :まいまいかぶり:2007/08/28(火) 19:30:51 ID:OM04b36h >>431 今訳あって携帯からしか繋げないから見れないお(´;ω;) 後日見ます。 朝○に貼った濃い方のネタ絵は、 もうちょっと後に貼った方がいいかな? 434 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 19:45:39 ID:Ko9o9YdV >>431 ンフwwメフwwwww 435 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 21:37:46 ID:foZPwRp5 ジーンとフローラは同期ってイメージがあるんだけど、どうかな? ヴィジュアルも対照的だし、ジーンと違ってフローラは 仲間に関して使える使えないをきっちり割り切ってるけど、 仲間を大切にしてる点では二人は似てるなぁと思う。 436 :まいまいかぶり:2007/08/28(火) 21:38:05 ID:OM04b36h 貼っちゃうっすね。 ぺたり。 ttp://asame5.web.infoseek.co.jp/cgi-bin/data/IMG_001270.png 437 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 22:17:14 ID:bhfXo0RA >>436 シンシアとデネヴがwwwwwwwwwww 438 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 22:32:59 ID:fjFOo9jx >>436 ウンディーネwwwwwwww 439 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 22:46:28 ID:Ko9o9YdV >>436 なんなんだぁwww 440 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 22:54:41 ID:U3rID95Z シンシア…w 441 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 23:01:46 ID:Ko9o9YdV >>435 かっけぇ絡みが見れますね 442 :まいまいかぶり:2007/08/28(火) 23:02:20 ID:OM04b36h レベルEネタわかる人どのくらいいるのか少し不安… 443 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 23:39:36 ID:ApsSQsUL 「バター塗らなくても犬と同じことしますよね」 Q:クレア以外 A:ジーン「…寝言を言ってないで剣の練習でもしたらどうなんだ。       手合わせならいつでも付き合うぞ(ため息)」 Q:クレアの場合   (U^ω^) わんわんお! C/    l ばたーなんてじゃまだお!  し−し−J 444 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 23:41:51 ID:4STlvS4m >>442 わからないけど面白いよw 保管させていただきますwww 445 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/28(火) 23:54:42 ID:YvfRoyGp >>442 朝〇で吹いてここでも吹いたバロスwwwww ところで昨日SS投下宣言したんだが ・シンシア独白(エロなしシリアス風味) ・ミリアーズ+ジーンの酒飲み大会(ネタとギャグと微エロのサラダボール) どっちがいい?どっちもまだ半分しか書き上がってないけど 446 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/29(水) 00:10:10 ID:kI+XjLwV どっちも投下でFA 447 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/29(水) 00:17:08 ID:giliqlRw おK書き上がった順に投下する 448 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/29(水) 00:44:53 ID:WchxcCkF 今日二回目投下…すんません 訓練生 ヘレン×デネヴ なんだけど、なんか暗くなった…… 読む方は覚悟して読んでください って白シンシアが言ってた 原作で組織の詳しい所は分かってないから 私のイメージです 同期は捨てられる人含め十人弱以上いる設定にした ちなみに 女性は思春期に声が2音半下がると言われています。彼女達の脳内ボイスを2音半上げてお楽しみください 話は全然楽しくないけどね… 449 :小寒の夜に 1:2007/08/29(水) 00:45:54 ID:WchxcCkF 「この糞餓鬼!」 強かに頬を殴られ、身体が冷たい床に叩き付けられる。 「…っ」 額が切れたらしく生暖かい血がボタボタと垂れてくる。 「今日という今日はもう許さねーぞ!別に殺したって誰も何とも思わねーんだからな」 そうは言っても組織の奴に私を殺す気はない。刃向かってはいても私は優秀だからだ。 男が再び私を殴ろうと近付いてきたその時だった。 「や…やめろよな!」 同期の一人が飛び出して私と男の前に立つ。 「やめろよ!ちょっと列を乱しただけだろ!こいつだって、悪かったって思って…」 ゴッ 鈍い音がしてそいつが床に転がる。だがそいつは唇から血を流しながらも立ち上がった。 そいつの名は知らなかったが、あまり周囲に興味のない私でも顔は知っていた。そいつも問題を起こしては殴られているような奴だったからだ。 だが私のように命令を無視したりする訳じゃない。こんなふうに同期をかばって罰を受けていた。他人のために、なんて馬鹿馬鹿しいと思っていた私はそいつが嫌いだった。 「一晩そこで大人しくしてろ!」 結局そいつも私もぼこぼこに殴られ、二人で何もない牢屋のような所に入れられた。 こんなのたいした事じゃない。明日になればここから出されて、くだらない訓練をさせられる。また逆らって殴られて…その繰り返しだ。 ふと気付くと、そいつはつまらなそうに鉄格子の外を見ていた。ショートカットにした髪に血がこびりついている。歳は私と同じくらいだろうか。 「何で…あんな事したんだ?」 つい疑問が口をつく。他の奴ならともかく、完全に孤立している私をかばうそいつの真意が分からなかった。 そいつが振り向き、その異様に光る銀眼が私を捕える。 「何でって…当たりまえじゃん。あたし達仲間だろ」 聞いた私が馬鹿だった。そいつを無視して横になる。 仲間?私達に仲間なんていない。戦士になってもずっと一人だ。 450 :小寒の夜に 2:2007/08/29(水) 00:46:52 ID:WchxcCkF 「つっ…」 そいつのうめき声で目が覚める。この場所では時間ははっきりとは分からないが、多分真夜中だろう。 「っく…ぅ」 「うるさいな。何なんだよ…眠れないだろ」 壁を向いて横たわるそいつを覗き込むと腹を押さえていた。 「ごめん…」 苦しそうに呻く。 「お前…傷が痛むのか?」 痛みに震えるその身体はこれ以上ないくらいに心許なかった。 「ごめん…」 「誤るな!お前のせいじゃないだろ!」 「だって…」 「だって、じゃない!大体‥」 「いっ‥」 そいつの身体が痛みにビクンと跳ねる。 「そんなにか?温めれば少し収まるんだけどな…」 何かないかと目を凝らすが、小石一つ落ちていない。 「ちっ」 仕方なくそいつの身体を摩ってやる。だがなかなか痛みは引かず、更に酷くなっていくようだった。 困った事になった。 「よりによってこんな時に…」 ここには明日の朝まで誰も来ないだろう。少しでも良くなる事を祈るしかない。 451 :小寒の夜に 3:2007/08/29(水) 00:47:36 ID:WchxcCkF ガタンッ 突然物音がして男が何かを運んでいるのが見えた。 「おい!」 男は何事かと振り向く。 「毛布とか…何でもいい、何か身体を温める物が欲しい!」 鉄格子に張り付く。 「あぁ…罰則くらった訓練生か。悪いが、俺はそっちの担当じゃねーんだ」 男は背を向ける。 「頼む!こいつがすごく術跡を痛がっていて…温めれば少し良くなると思うんだ!だから…」 「うるせー餓鬼だな。お前らが俺達に物を頼める立場なのか?あっ?」 つかつかと近寄って来たと思ったら、格子の間から拳が飛んできた。床に倒され、ふらつく足で立ち上がるとそこにはもう男はいなかった。 「くそっ!」 苛立ちを隠せず壁を思いっきり蹴る。 「平気だよ…もう…」 そいつはそう言ったが、どう見ても平気とは言い難かった。自分のせいで私が殴られた事を申し訳ないとでも思ったんだろうか。 「気にするな…これくらい慣れてる」 鼻血を袖で拭く。 「うん…」 痛みに耐え疲れたのか、そいつの目は虚ろだった。 私達はこれで生きていると言えるのだろうか…。 そいつの身体を摩りながら思う。 人ではない何かにされ、痛みに苦しみ、いずれは戦士になってそして誰にも必要とされず死んでいく。こんなの始めから死んでいるのと同じじゃないか。 「ぅ…うぐ、ぅ…」 そいつの痛みに対する限界を越えたのか、堅く閉じた目尻から涙が流れる。最早摩る程度じゃ誤魔化しにもならない。 なんで私がこんな事を、とは思わなかった。ただそいつが心配で、何とかしてやりたい、それだけが私の中にあった。自分も横になりそいつを抱き寄せる。 「これで…少しはましだろ」 身体をくっつけ温めてやる。そいつのまだあどけない顔を見ていると、自分も子供なんだと思い知らされる。より身体が密着するようギュッと抱き締める。 452 :小寒の夜に 4:2007/08/29(水) 00:49:52 ID:WchxcCkF 「ちょっと、良くなった」 しばらくして顔を上げたそいつと目が合い、どちらともなく口付けを交わす。時間が止まったようだった。 大人がするようにはできなかったが、その代わり何度も何度もお互いの温もりを確かめあった。 上階で物音がして目が覚める。どうやらいつの間にか寝てしまったようだった。 「おい…」 隣で涎を垂らして寝ているそいつを揺り起こす。 「……」 まだ眠いのか目をごしごし擦っている。 「お前、腹は?」 「ん…治った」 不思議そうな顔をする。 「人騒がせな奴だな…」 呆れてため息をつきながらも安堵する。 「まぁいいや…よくなったなら」 「うん…えっと、そう言えば名前知らなかったよな。あたしヘレン。お前は?」 こういうのに慣れていない私は少し戸惑う。 「…デネヴだ」 小さく言う。 「ありがとな、デネヴ」 そいつは…ヘレンは痣だらけの顔でニカッと笑った。 end 453 :小寒のあとがき:2007/08/29(水) 00:50:38 ID:WchxcCkF 改めて読むと 暗いし重いし…百合じゃないし… 期待してくれてた人ごめんね 456 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/29(水) 02:11:42 ID:agKA0j1A だねだね。 これはなかなか・・・良い。 結構シリアスもいけるね。 職人さん、乙! 457 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/29(水) 02:55:52 ID:VV+w2Pse ごちそうさまでした!書くの早いね。クオリテイも高いのに 友情萌えだ〜。コンビでもカプでも萌える二人ですな。 ガラジーンも待ってます! 458 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/29(水) 03:20:21 ID:WpnChzmk 北の戦乱で、それぞれの隊のメンバーが 自分達の隊長自慢をしてたら面白いなと思った。 ミリアは仲間思いで最高のリーダーだとか、 フローラは下位ナンバーの自分にも優しく丁寧に接してくれるとか、 ウンディーネ隊長は実はツンデレで超萌えるとかw 459 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/29(水) 03:24:59 ID:UvRqlXBS >>453 すごく良かったよう こゆの好きだな 最後までどっちがどっちか明かさない演出がにくい(´∀`*) こんなことがあったんだねえ しかし捨てられる子って…Σ(´д` またの投下を楽しみにしてます 460 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/29(水) 03:27:32 ID:UvRqlXBS >>458 > 自分達の隊長自慢 それ可愛いw 普通にしていそうww