281 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 12:02:24 ID:c9pXyUcB 空気を読まずに投下するよ// デネヴ&ヘレン×ユマ エロです   282 :ニ藍の夜に(前編)1:2007/08/26(日) 12:03:48 ID:c9pXyUcB すっかり日も落ち、修行を終えたユマは自室で疲れた身体を休めていた。 突然コンコン、とドアを叩く音がする。こんな時間に誰だろうかと首を傾げる。 「どうぞ」 ガチャッとドアが開き、入って来たのはヘレンとデネヴだった。 「うィーッス」 「邪魔するぞ」 何故この二人が?  ユマが戸惑いを隠せないでいると、それを察したヘレンがユマの肩に手を掛けてきた。 「何であたしらが来たのかと言うと、実はお前に頼みっていうか…まぁそんなのがあってな」 「そう言う事だ」 デネヴは相打ちを打つ。 「なんだ?」 ユマは怪訝そうな顔をする。と、その時だった。 「?!」 ヘレンはユマの唇に自分の唇を押しあてた。驚いたユマはヘレンの肩を押し戻す。 「なっ…何を…」 「だから、そう言う事だよなぁ?デネヴ」 「あぁ」 二人で顔を見合わせる。 「何を言ってるんだ」 異様な雰囲気を感じとり、ユマはドアに向かおうとするがデネヴに肩を捕まれ制止される。 「逃げる事はないだろ。ちょっと遊ぼうってだけなんだから」 ヘレンがユマの前に立ちニヤリと笑う。その言葉の意味がはっきりと分かり声が出なくなる。 「ぐあっ」 デネヴの蹴りが、突然の事に油断していたユマの腹部にはいる。二人は痛みにうずくまるユマをベッドに運ぶ。 「貴様ら…」 ユマは苦しそうに呻きながらも、涙の滲んだ目で睨んだ。 283 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 12:04:01 ID:m23yj/5G 行き過ぎたテレサ厨はスルーすればいいじゃん。可哀想な子だと思って 普通の良識的なファンも居るんだし。せっかく素敵なテレサの作品を投下してくれた作家さんに失礼だよ。 以降平和な流れに戻してねん。 284 :ニ藍の夜に(前編)2:2007/08/26(日) 12:04:52 ID:c9pXyUcB 「んっ、ぷぁ…」 ユマはデネヴの口付けに抵抗しようとするが、頭を押さえれれてどうしようもない。ヘレンによって服が破られ、ユマの裸身が露になる。 「んんん−−−」 「動くなって!」 どこから持ってきたのか、ひもでユマの手首を縛る。 ヘレンはユマの形の良い胸を手の腹でゆっくりと刺激する。直ぐに堅いものを感じるようになり、それをつまんだり押したりと弄ぶ。 「っ…」 口ではデネヴの舌がユマを支配していて声を出すにも出せない。口の端から涎が垂れる。デネヴは更に首筋に顔を落とす。 「ゃ…やめっ…て、く…」 ヘレンの指がユマの秘所を探り、割れ目を見つけると中に入ろうとする。 「いっ…」 ユマの顔が痛みに歪んだ。 「…おい、痛がってるぞ。もっと優しくやってやれ」 デネヴはユマの首から頭を離し、なおも指を押し込もうとするヘレンに言った。 「んだよ。優しくやってんだぜ…これでも」 「ったくお前は…。まぁいい、代われ」 ヘレンは軽く舌打ちするとデネヴと場所を代わる。 「ひっ」 充血した突起を舐め上げられ蜜が溢れ出す。デネヴはあえてそこには触れず、しはらく周囲に舌を這わせる。 「お前…その気のないような事言っておいて、ここは随分すごい事になってるぞ」 デネヴは蜜でぐちゃぐちゃになったそこを満足そうに見る。 「本当か?あたしにも見せろよ!代われ」 「…お前が食い付くな」 ユマは自分の上で何やら言い合っている二人に気付かれないようにと少しずつ身体をずらしていく。 「おい、ユマ…我々から逃げれるとでも思っているのか?」 デネヴに上から睨まれ硬直する。 285 :ニ藍の夜に (前編)3:2007/08/26(日) 12:07:02 ID:c9pXyUcB 舌が挿入され、快感に襲われる。 「んっ…」 「我慢するな」 「そうだぜ、ユマ」 「頼むから…お前は黙っててくれ」 「ちぇっ、つまんね〜」 そう言いながらもユマのよがる姿を楽しんでいるようだった。デネヴの器用な舌がユマの中をかき混ぜる。 「ぅあ…い…ゃだ…ぁ」 「おっと〜」 ユマは快楽から逃げようと身体を捻ろうとするが、上半身をヘレンに押さえれていて身動き出来ない。 「そんなに気持ちいいかよ」 乱れるユマを見てヘレンは顔を紅潮させていた。戦線は外れてもユマの耳を甘噛みしたり首筋に舌を這わしたりと余念がない。デネヴはユマのそこがヒクついているのを見て、絶頂が近い事を知る。 「これでどうだ?」 「…っく、ああ−−」 舌を引き抜かれ、そこを吸われると同時にユマは果てた。 「明日は…クレアなんてどうだ?」 「私はやらん。一人で行け」 「なんでだよ。今だってノリノリだったじゃねーか」 ドコッ 「いっ…てー!何すんだよ!」 「すまん。蹴りの練習をしていたらお前がそんな所にいたんでな」 「うそつけ!明らかにあたしのこと狙ってただろ!」 「気のせいだ。それより大丈夫か?」 「あん?」 「一人でクレアを襲ったらお前なんて返り打ちだろうな」 「な、だからデネヴも…」 「来週は私が料理番なんだが…」 「…っわかったよ!やりゃいいんだろ!」 いいな、中良くて。次第に遠ざかっていく夫婦漫才を聞きながら、妙に羨ましく思うユマであった。 end 286 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 12:10:57 ID:m23yj/5G 割り込んでごめん!投下キター!! デネヴ&ヘレン×ユマ待ってました! この二人もユマも大好きだ。 美味しくいただけましたよ。ごちそそうさまでした 287 :ニ藍のあとがき(前編):2007/08/26(日) 12:11:42 ID:c9pXyUcB 黒シンシアのと似てる…かな まだ二人の方が愛がある、ということでWW ちなみに後編はまだ途中〜 私的には後編が本編ってつもりで書いてるから これは序章だね 速めに書き上げるようにします 288 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 12:52:19 ID:QWGLRPXn 乙&GJ!!最近シンシア作品が投下されまくりだなww いやー女神様が本当に多いスレですね。ラボナの神に感謝。 俺も投下いきます。ガラテレ。 289 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 12:53:34 ID:QWGLRPXn (ん…、何だこれは) 47番の事を思い出した時だった。 胸の辺りがゆっくりと熱を持ち、とても穏やかな気分になった。 (……本当に軽かった) 剣を突き刺し、寝る準備を始める。 星の光も届かない洞窟の中。 戦いの日々の連続。組織は嘘報告をすぐに見破った。 いや、見破る事を前提に…面白半分でそういう報告をしたのかもしれない。 自分でもふざけすぎているなと喉を小さく閉めて声を漏らす。 「っく」 笑いながら、あの下っ端を抱き上げた時の事を思い返す。 確かにあの真面目な性格はジーンに好まれそうだな。 二人で今頃うまい事逃げ切れていれば…今は楽しくやっている事か。 (くそ。こっちは全然面白くない。私もそのうちに組織から離れるか) どの道今のままでは殺されるのは目に見えているしな…… 私は本当に久しぶりに、心地よく眠りにつく。 47番を手篭めにしていいように想像。駄目だ空しい。 しかし、それは私に何やら懐かしい緊張感と動悸を与えた。 290 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 12:55:09 ID:QWGLRPXn  あたたかい物が頬に触れる。 まどろみながら目を開くとそこには名も知らぬ戦士がいた。 微笑みながら。私の頬を手で覆っている。  ………美しい。 訓練の賜物で、私の体はこういう場合速やかに目を覚まし相手と距離を取る様に出来ている。 だが。なにかのまやかしにでも逢っている気分だった。 その行動を取る事が出来なかった。目の前の名も知らぬ戦士をぼぉっと見入る。  私は私自身が美しいとはっきり言える。 しかしこの目の前の戦士と比べれば私など悲しい程霞んで見られてしまうであろう。 「…まったく妖気が感じられないが、下位ナンバーか?入りたてか、私に何の用だ」  この状況にまったくそぐわない、的外れな疑問ばかりが頭に浮かぶ。 いや、疑問などどうでもいい。私にはこいつをどうにかしたい気持ちでいっぱいだった。 その戦士は頷いただけで、何も話そうとはしなかった。 もうひとつ、反対側の頬に手を置くと、私が避ける事を絶対にしないと言い切るように ゆっくりと顔を近づけて…、その唇を重ねてきた。 くるくると巻かれた柔らかい髪からは甘い香り。めまいがする…。  相手をして欲しいのか。そう尋ねると今度は更に深い口付けをしてきた。  これ程美しい女が? 私は言い様のない高揚感に襲われ、そのまま急かされる様に舌を絡め女の衣服に手をかける。 唇が離れるとそいつは柔らかい微笑で首をかしげ、そのまま私の胸に持たれこむ。 喉元をかすめる吐息が熱くて堪らない。 私もすぐに首を傾げ、すぐそばにあるそいつの唇を貪る。 「…ふ、っぁ…は」 ときたま漏れるそいつの吐息が、まるで笑っているかのように聞こえた。 291 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 12:56:37 ID:QWGLRPXn  女はぎこちなく、所在無げに振舞った。 先程まであれほど妖艶に誘っていたのが嘘のように。 そんなわずかな疑問も体の熱に浮かされ消えて、ただ抱きしめる事に意識が逸れていく。 十分過ぎる膨らみの頂を口に含み、ねっとりと口内で舐める。 歯を当てると、女はいやいやと首を振り、両肩を手で押す。 私はその手を取り、一本ずつ丁寧に口に含んだ。綺麗な手だった。 もうひとつの手で先程甚振った胸に触れる。口に含んでいた部分がてらてらと光っていた。 「…あ、あ」 どうしたらいいか分からないと言いたげにその手を制してきた。 女の反応が楽しい。小指まで舐め終え、手の甲に深く口付けをして舌を当てた。 手が震えている。…その表情は、不安そうに、怯える様にある。  反対に私は女に駆り立てられるようだった。 泣きそうな女の目元に唇を落とし、そのまま横へずらして耳に歯を立て。 くち、と音が立てば女は小さく声を漏らし、胸を上下させて息をする。 「ガラテアだ。そう呼べ」 舌を穴へと押し込み、わざと耳に当たる様に息を吐く。 「…は、ぅ、ガラ、ア」 私よりもずっと美しいのにひたすら従順な女が、少し可笑しくてくっと笑う。 散れた髪を手でといてやると、ほんのりと高潮し涙を浮かべているのが露になる。  あまりにも綺麗だった。女神を見ているような、心が満たされるような。 無意識にじわりと涙がこみ上げてくる。 女の足の間に自らの足を割って、未だ触れぬ秘部へ押し付ける。 「…!あ、あぁ」 濡れきった柔らかい中に、一粒の芽が主張しているのが腿の感触で感じ取れた。 292 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 12:57:59 ID:QWGLRPXn ぴく、と女が背を曲げる。女の腰に手を当て、私はいいように足を動かす。 「っ、ああ、はっ……ぁあっ!」 顔を背ける女の耳に、再び舌を当てて音を響かせるように動かす。 必然的に荒くなる息も当てる。 何度もゆっくりと足を動かしていると、少し腰が震えてきたのが分かった。 「どうした、もうお終いか?案外早いな」 ささやく様に声を出す。悔しそうにこちらを見る女が愛おしい。 「もう一度名を呼べ」 芽は、愛液が慕った腿で何度弄っても鎮まらない。感触で形が分かる程だ。 女はいい加減限界なのか、がくがくと体を震わせ、両足を私の腰へと回してきた。 「あぁっ、ガラテア、…はぁ、あ……!」  女は最後まで美しかった。  …こうして何かまやかしの潜んだ時間は過ぎた。 女が果てた直後に、これは夢だったと何故か分かってしまった。 途端に寂しくなり余韻に震える女をゆっくりと強く抱きしめる。 293 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 12:59:43 ID:QWGLRPXn 「…は、は、……ガラテア」 女は未だ整わぬ呼吸で話しかける。 「何だ…?」 「下手糞……お前じゃ絶対許さん。駄目だ。私の方が全然上手い」 「   は?」 てっきりぴろーとーくでも始まるのかとあqwせdrftgy富士子!? 「この程度じゃクレアは任せられん、出直してこい」 女は『人を食ったような笑顔』でにこりとこちらを向いた。きっと本性だ。  私は試されていたのか。ようやく真実が見え始め、頭が冴え切った瞬間。 待てお前は47番の何なのだ!いやそれよりも… 「へ、へたくそだと!!!???」 私は目が覚めて、朝日の差し込む洞窟の中で一人声を張り上げた。 294 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 13:00:40 ID:QWGLRPXn   (U^ω^) わんわんお! C/    l おしまいだお!  し−し−J ↑忠犬ジーン 295 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 13:08:00 ID:c2vR7Mt/ お二方乙GJ! シンシア確かに最近可愛がられてるなw 296 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 13:10:42 ID:Yq+kknlM GJ!!!ガラテア可愛いよガラテアw 良作続きで凄いなぁ〜 300 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 14:45:33 ID:Aco0qNUW この調子で、みなさん投下お願いします 301 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 15:06:28 ID:c2vR7Mt/ ほぼ毎日投下あるよな。 恐ろしいスレだw どなたか飼い主クレア×忠犬ジーンでほんのりエロギャグを 317 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:04:34 ID:/FE6dpuq 誰か書き手さん いつでもいいのでフロ×ジンお願いします(>Д<) 318 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:14:01 ID:05U0mHpu >>317 すいません、フロクレなら出来ました… エロないんですけど… 319 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:21:51 ID:m23yj/5G 風呂クレ読みたいです。ハァハァ 320 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:24:14 ID:/FE6dpuq >>318 マジですか?読みたいです(*´д`*) 321 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:29:21 ID:xJflEyhP >>318 うひょー 322 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:29:57 ID:qvYMfk/9 >>318わっふるわっふる 323 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:35:03 ID:c2vR7Mt/ ダフっるダフっふる! 324 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:37:27 ID:05U0mHpu え、いやなんかそんなレスもらうと小心者なので・・・ビクビク では、お言葉に甘えてフローラxクレアです こちらはキス止まりでエロなしです。 エロは途中まで書いたんですが長くて… 消したら百合なのかもわからん微妙なラインになってしまった ちなみに上のデネウンと同一ですがIDが変わってるのは何故だ 1日2作品とか、スレ荒らしてすみません では投下します 325 :フローラxクレア1:2007/08/26(日) 21:38:18 ID:05U0mHpu 「この闘い…共に必ず生き抜きましょう」 そう言ってフローラが手を差し出す 嫋やかに笑うその表情は、白い花が綻んだようで 剣を合わせていた先程までとはうって変わって 慈愛に満ちた優しい微笑みだった 花と春の女神の名を冠するフローラは そうして真正面から見据えると、一見、可憐と表現できる風貌だと思う だがそれでいて己の強さと、強さゆえの責務を自覚して行動を取れる 内面の芯の強さを持つ女性だと知る それ故にこうして剣を交える事を希望したのだと クレアは差し出された手を取り、立ち上がった 「お互い、傷だらけになってしまいましたね…」 じっとクレアの身体を見つめ、申し訳なさそうに呟く 「いや、隊長として当然のことをしたまでだろう、気にする事はない」 実際、あちこちの傷から出血しているものの、そこまでダメージはひどくない 少し休めば戦闘に支障ない程度の回復は十分可能だった 「…つい本気になってしまって…ごめんなさい」 大人気なかったですね、と言って、ふふっと花のように笑う あちこち汚れた身体のまま、二人連れ立って宿へと向かう 326 :フローラxクレア2:2007/08/26(日) 21:39:00 ID:05U0mHpu 自分の塒へと戻ろうとするクレアにフローラが声をかける 「傷の手当てくらいさせてください、こちらから言い出したことですから」 「いや、大した傷じゃない、気にする事では…」 「隊のメンバーの身体の状態を把握するのも、隊長の務めなのですよ」 にっこりと笑うフローラに、逆らう理由もなく クレアはそのままフローラが休む部屋へと一緒に向かう 東の宿の倉庫へ立ち寄り、予備の装備を用意してから フローラが身体を休めている簡素な部屋に入る 他のメンバーはチーム毎に集団で休んでいるが ミリアの右腕として動いている彼女は個室で休んでいるようだった 「傷を見せて頂けますか?」 新しい乾いた布を湯で浸してフローラが言う ベッドに腰をかけたクレアが甲冑を外し、肌を露にする 風斬りを受けた身体は、大きな傷はないものの、全身に細かい切り傷があった 「……クレアさん」 腕を取り、その傷をそっと丁寧に拭きながらフローラが口を開く 「?」 「同性とは言え…あまり女性がむやみに肌を晒すものではありませんよ」 ちょっと困ったようにフローラが眉根を寄せて笑った 何も気にせず上半身を肌蹴ていたクレアは、言われて慌てて胸元まで服を引き上げる 「す、すまない…あまりこういった事に頓着しない方で…」 その様子を見て、くすくすとフローラが笑う 「構いませんけど…一応私達は女性ですから…半人半妖とはいえ、ね」 そういえばフローラはあまり戦士らしいイメージがしないなと思う いや、実力もあり統率も取れる能力の高い戦士だと思うが その物腰や口調は、良家で育った女性のそれそのものだった 327 :フローラxクレア3:2007/08/26(日) 21:39:56 ID:05U0mHpu 「フローラ、お前は何故…」 「え?」 何故、半人半妖になり剣を取ったのか… 言いかけて、やめた クレイモアになるには、それぞれ深い事情があるだろう ──…自分と同じように 思い出したくもない過去もあるかもしれない 「いや、なんでもない…」 口を閉ざし無言になったクレアに、フローラは何も言わなかった 両腕の汚れを拭き取り、背中へと手を伸ばされる 「背中にはあまり傷は…あら…?」 フローラがふと手を止める 既に消えかかっている、古い、傷痕 それが背中のあちこちに薄っすらとだが残っていた 手が止まった事を感じて、フローラが何を見たのか察知する 「あぁ、それは昔……」 クレアが言いかけた、その時 こつん、と後頭部に何かが当たる 「……言わなくても構いません」 鈴のような声が真後ろで聞こえる ふわりと、白い花のような香りが鼻腔に届いた、気がした フローラが己の額をクレアの後頭部へとそっと押し当てて優しく呟く 「…それぞれ個々の事情がありますから」 だから、別に何も言わなくていいのです、と 言い聞かせるように囁く そっと身体を離し、そのままクレアの背中を優しく拭う 328 :フローラxクレア4:2007/08/26(日) 21:40:41 ID:05U0mHpu その仕草は……昔、大切だったあの人を思い出させた 幼い頃、水を浴びてはしゃいでいる自分の身体を 仕方ない奴だな、と苦笑しながらも優しい手で包んでくれた 何よりも大事だった彼女を 自分にとって、世界の全てだった彼女を 妖魔に受けた背中の傷を見て、丁寧に優しく手当てしてくれたあの人を 「………っ…」 「──…クレアさん?」 無意識に、涙が零れた 目の前で逝ってしまった彼女を想う 今は自分の中にいるであろう彼女 下腹部がじくり、と痛んだ気がして手で押さえる 彼女の仇をとりたくて、今までどんな事にも耐えてきた だが──明日は生き抜く事が出来るのだろうか 仇を取るまで、この身体は持つのだろうか そんな不安に駆られて身体が震えた 329 :フローラxクレア5:2007/08/26(日) 21:41:40 ID:05U0mHpu ぽたり、と俯いている瞳から溢れた雫が自分の足を濡らした 「…クレアさん」 間近でフローラの声が聞こえた はっとして顔を上げると、目の前にフローラの銀色の瞳があった そ、っとフローラの手が自分の頬に当てられる ゆっくりと頬を流れる涙に口づけされた 「っ!」 ギクリと身体が竦むものの フローラの行為は優しくて、愛しむように涙に唇を押し当てていく 手合わせで裂けた右頬の傷も、丹念に舌で舐め取られてクレアは反射的に目を閉じた 額と、瞼と、鼻先と、顎と 優しく唇を落として、そっとフローラが離れた 驚いたように目の前のフローラを見つめる 「……すみません、辛い事を思い出させてしまったようですね」 その顔には、ほんの少し翳りが見え 逆にクレアの胸をチクリと痛ませる 「いや…お前のせいじゃない、私がつい感情を高ぶらせてしまっただけだ」 すっと痛んだ心と涙を奥底へと隠す フローラのせいではない、己の心が弱いが故なのに この厳しくも優しい隊長を困らせてしまった事に申し訳なさを感じる ほっとしたような…ほんの少し照れたような表情をして フローラがクレアをそっと胸の中へと抱き寄せた 細い腕、細い首筋、細い身体、柔らかい胸の感触と 微かに涼やかな花の香りが自分を包む 自分を庇護するような、優しい腕 「…ミリアさんや私達隊長が、出来る限りみんなが助かる道を考えますから」 この絶望的な状況を全員で乗り越えましょう、と凛とした声で言う きっとフローラ自身も、それが高すぎる望みだとわかっているだろうに 330 :フローラxクレア6:2007/08/26(日) 21:44:09 ID:05U0mHpu 優しい感触に、一時の安心を与えられる 波打った柔らかい金色の髪は、どこかあの人を思い出させる 自分を包む腕も、あの人に少し似ているなと思う 様々な人に支えられて自分は今を歩いているのだと、実感する 「やはり、私では隊長は務まらないな」 クレアがフローラの腕の中で微かに笑う 自分はきっと己の事が手一杯で他人にまで気を配れる自信がない こんな風に怯える仲間を抱いてやる事も出来ないだろう 「私より剣速が勝る貴女が、そんな事言わないでください」 そっと腕を緩めて、フローラが腕の中のクレアを見つめる 「人の上に立てるかどうかは、多分…力だけじゃない」 自分にはその器はまだないのだ、と そう言ってフローラを見つめる 「…生き抜こう、フローラ隊長」 「ええ、必ず……クレアさん」 いつか、この戦乱を乗り越えて 暖かい日差しと花の溢れる南の地へ 一緒に行くことができればいいと 花のような彼女を見て思う きっとそれはフローラの笑顔に一番似つかわしい風景だと思うから だから、共に生き抜こう そう思いながら、クレアもフローラの背に腕を回し 遠く優しい記憶を少しだけ想い出しながら 一時の暖かさに身を委ねた END 331 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:46:08 ID:05U0mHpu フローラ隊長追悼SS。お粗末さまでした。 エロ期待した人、万が一いたらすいません 原作ベースなので、ジーンの横槍はなかった事にしてください 剣を突き立てて男前に休んでいたフローラもなかったことに(ry クレアにとっての自分イメージが テレサが母性溢れる母親で、フローラはクレアの姉っぽい感じなので、こんな感じで 芯の強い女性だと思うのでアニメの声はもう少し落ちついた人がよかったな〜 332 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:48:01 ID:iV1PF8Gl G乙>>331ここの職人さんらはマジでレベル高いわ 流れを変えてくれてありがとう 333 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:52:13 ID:/FE6dpuq おおおおぉ!!GJ!!! 自分はあまりエロいのよりほのぼのとしたこういうのが好きw ていうか文章うますぎww 334 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:57:04 ID:c2vR7Mt/ フローラ隊長らいすきぃぃいぃいいいいいぃぃい!!! 一日で何作投下されるんだよwww 乙GJ! 335 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 21:57:07 ID:m23yj/5G えがった…GJ!こういう綺麗でしみじみとした話は大好き。 336 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 22:07:21 ID:PSeZJ6m4 >>331 超GJ!!素晴らしい作品をありがとう!! フローラ大好きだからホントに嬉しい!!! 337 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 22:13:54 ID:0Qu6IVxj GJ!俺の中のフローラ像にがっちり当てはまってた    今日は投下の多い良い日だ 338 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 22:31:10 ID:QWGLRPXn GGGGGJJJJJ!!!! フローラ大好きだ〜 こういうほのぼのがアリだから百合板好きだ 飼い主クレアと忠犬ジーンは俺に任せろ! 339 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 22:35:47 ID:iV1PF8Gl まかせたぜ兄貴 340 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 22:38:05 ID:vemgb1ih 今日はデネウンから始まってデネヘレユマ、ガラテレ、でフロクレか 昨日の黒シンシアもレアだし、ラファテレも読み応えあるしで 職人さんの筆が進む休日って素晴らしい >>331 乙!GJ! フローラ好きだけどなかなかSSないんでマジ嬉しいいいいいいいいいいいいいい てかガライレさん、自サイトと合わせて何本書く気ですかw 341 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 22:40:07 ID:/FE6dpuq >>338 兄貴!期待して待ってる!! 342 :名無しさん@秘密の花園:2007/08/26(日) 22:45:28 ID:Yq+kknlM フロクレGJ!!!!! フローラ絡みのSSなかなかないから嬉しい! フローラ隊長素敵すぎるっ(*´Д`) そして>>338さんも期待してます!